九段ハウス(山口萬吉邸)

レトロ建築物

九段ハウスとは、1927年に内藤多仲、木後七郎、今井健二の3人の建築家によって建てられた、スパニッシュ風建築物です。800㎡の敷地に、地下1階、地上3階建てのコンクリート造です。
イベントの時だけ、建物を見て回ることができます。

平日に行ったので、空いていました。予約時間よりも15分前に着きましたが、すぐ入れてもらえました。

1階の応接室です。HPを見ると、クラシックルームとあります。建具や廻り縁、壁の配色などディテールまで美しく見入ってしまいました。

1階から2階へは階段は2か所あり、大きい方がこちら。ステンドグラスがかわいいし、その隣の男性用トイレの扉の形もユニーク。手摺のアイアンも素敵です。

床のタイル一つとっても唯一無二感があります。

階段がとにかく美しい。1階から地下へはフローリングでなく、コンクリート仕上げになっているのですが、これがなかなか木と相性が良いです。

地下室もかっこいいです。腰壁がかなり上の方にあったり、Rをつけて切り取られている壁やそれと対比できるような長方形の凹部分が空間の面白さを引き立てています。アートの展示室として最高ですね。

建物が素晴らしすぎて肝心なアートをあまり鑑賞していませんでした。クラシカルな空間の中にべニアの板を立てただけの素朴な展示方法がかえって今風な感じを受けました。

カフェがあるのですが、入りづらい感じでした。過去の写真を見るとカフェは1階の開かれた空間にあったのですが、今回は違ったようでした。値段も様子も分からないので、実際入っているお客様は見かけませんでした。

庭でスチールのオブジェがカタカタ音を鳴らしてました。これも作品だったのかもしれません。

行き帰りの途中、日本キリスト教団九段教室を見かけました。なかなか面白そうな意匠で調べてみたら、設計は、中村高淑建築設計事務所とのことでした。

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