辜振甫紀念圖書館

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台湾大学社会科学部棟の図書館です。
「辜振甫紀念圖書館」の名前の由来は、台湾大学社会科学部棟の新築にあたって辜振甫名誉博士とその家族から多大な寄付金があったことによるものです。

社会科学院ビルは、伊藤豊雄設計事務所による設計で、教室棟と閲覧室の平屋部分で構成されています。図書館は建物中心部分の地下1階から2階で、延床面積は4,645㎡、そのうち最も意匠が凝っているのが1階の開架閲覧室です。この開架閲覧室は、約50m四方のフロアに高さ約6mの吹き抜けがあり樹木のような柱は88本あります。柱の隙間の不規則な形の天井窓は130個あり、竹製の書架と家具で森林浴気分に浸れます。

書架に用いられた武は、成長が早いため入手しやすく環境にやさしい自然素材です。炭化処理が行われていないので、竹本来の色や風合いが保たれています。
間接照明を採用した天井の円形ライトは窓際の閲覧デスクのT字型ランプと調和して温かみのある空間を作り出します。

椅子の背もたれは天井の窓の形に合わせてデザインされています。ここには鞄をかけることも出来、実用と美しさを兼ね備えています。

社会科学部棟から辜振甫紀念圖書館の屋根の様子が見えます。

屋根は芝生が生えているのかな?と思ったら人口芝でした。上から眺めると、社会科学院の庭の芝生と閲覧室の屋根の人口芝がうまく調和しているのが分かります。

閲覧室の周りは水空間になっています。先日訪れた「ヤオコー美術館」もこのような造りになっていたので、伊藤豊雄の好みだと思われます。
ついでに台湾大学のキャンパスを歩いてみましたが、広すぎてヘトヘトになりました。
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□辜振甫紀念圖書館□
「科技大楼」駅から徒歩10分程度。
見学するにはパスポートの提示が求められます。(グループの代表1名だけで可能)

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