滋賀県甲賀市。信楽の深い山道を車で進みながら、「本当にこの先に美術館なんてあるの?」と少し不安になるほどの不便なロケーションに正直驚きました。しかし、到着した瞬間にその不安は感動へと変わります。
ここは、都会の喧騒を完全に遮断した、まさに「隠れ里」でした。
巨匠I.M.ペイが描いた「桃源郷」
この美術館を語る上で欠かせないのが、設計者であるイオ・ミン・ペイ(I.M.ペイ)氏です。パリのルーブル美術館にある「ガラスのピラミッド」を手がけたことでも知られる、20世紀を代表する建築家の一人ですね。



彼は中国の古典『陶花源記』に描かれた桃源郷をコンセプトに、この地をデザインしました。


- トンネルと吊り橋: レセプション棟から美術館本棟へ向かう際、銀色に輝く美しいトンネルを抜け、深い谷に架かる吊り橋を渡ります。この「日常から非日常へ」移り変わる演出が実に見事。
- 環境との調和: 驚くべきことに、建物の約80%が地中に埋設されています。自然景観を壊さないよう配慮されたその佇まいは、広大な敷地そのものが一つの芸術作品のようでした。


身体が喜ぶ「おにぎりセット」でランチ
歩き疲れたお腹を満たしてくれたのは、館内のレストラン「ピーチ・バレー」。 ここでいただいた「おにぎりセット」が、期待以上の素晴らしさでした!
- こだわり抜かれた食材: 無農薬・無肥料の自然堆肥で育てられたお米やお野菜が使われています。
- ヘルシーで滋味深い味: ふっくらと握られたおにぎりに、素材の味を活かしたお味噌汁と付け合わせ。一口食べるごとに身体に染み渡るような、優しくて力強い味わいです。


高級レストランのような華やかさとはまた違う、究極の「丁寧な食事」を堪能できました。
訪れてみた感想
アクセスの不便さは確かにありますが、それを補って余りある体験が待っています。
幾何学的な美しさを持つ建築と、窓から見える山々の緑。そして時を忘れて見入ってしまうシルクロードの古美術品たち。日常のリセットボタンを押したい時、これほど最適な場所は他にないかもしれません。



次に訪れるなら、しだれ桜がトンネルの入り口を彩る春の季節に、またあの「おにぎり」を食べに行きたいと思います。



MIHO MUSEUM 旅行メモ
- アクセス: JR石山駅からバスで約50分(本数が限られているので事前チェック必須!)
- ポイント: 建物内の窓からの景色が、まるで額縁に入った絵画のようです。カメラをお忘れなく。


